“俺は愛奈が好きだよ”


………先生の頭の残像が、

あたしの頭を、こだまする。




『頭ボッサボサなんだけど…!』



文句を言いながら、かき乱された髪を手ぐしで直していた。


触った髪は、まだ先生の手のひらの熱を帯びてる気がして。
不可解なドキドキに、あたしはまた気分が悪くなった。