たった1人のオカアサンにでさえ、上手く自分を伝えることができなくて。
わかりあうことを諦めたあたしは、棘を張ってばっかで。
違うの。
たくさんの人じゃなくてもよかったんだ。
たった1人でも、誰かにココロから愛されればそれでよかったのに。
「…愛奈、よーく聞け。」
勝ってるつもりだった。
そこらの顔があまり良くない子や地味な子、勉強できない子や先生に目をつけられてる子。
その子たちより自分はまさってると思ってたし、優越感にだって浸ったりした。
そうすることで、自分に言い聞かせていたの。
ーーあたしはちゃんと愛されてるよって。
あたしは強いんだよって。
あたしは、その子たちより価値があるんだよって。
本当は、その子たちが羨ましくて羨ましくて仕方がなかったのに。


