校門から出たあたしは、がむしゃらに家までの距離を走った。

さっきリューガが発した言葉が、地割れみたいに頭に何度もこだまする。




“愛奈のこと仲がいい友達にしか見れない”



……なんで??

あんなに仲が良かったのに。
学校で一番可愛いと噂されるほどのあたしが、アプローチして告白までしたのに。



零れ落ちてきた涙をかみ殺しながら、校門から一番近い曲がり角の影であたしは急ブレーキした。




『……っ』



意味が、わからない。

今までのあたしじゃ、あり得なかった。
まず自分から告白なんてしないし、狙った獲物は100発100中だったのに。


だめだった。


……ああ、そっか、あたし。

初めて、フられてしまったのか。