みんなに愛想振りまいておけば、ある程度のものは手に入った。 男子からの人気も、先生受けも、女子の中での地位も。 手に入らないものなんか、なかったの。 ―…じゃあ、どんなに完璧な“アイナ”にでも手に入らないものに出逢った時、 あたしは、どうすればいい? 『話が、あるんだ。』 リューガの目を、真っ直ぐと見た。 無意識に掴んでいたリューガの腕のあたしの熱に、リューガは少しびっくりして。 笑顔が消え、真剣な表情で、あたしを真っ直ぐ見る。