今までずっと、良い子を演じてきたあたし。 センセーにも、友達にも、男子にも。 みんなに好かれるように、みんなに可愛がってもらえるように、 ―…みんなから、嫌われないように。 誰よりも気を引き締めて、“完璧な世界”を築いてきたはずだったのに。 「…汐留。」 『……。』 あたしは、どうすればいいの? 怖い 怖い こわい。 センセーがあたしをどう思ってるのか、こわい。 こんな不完全な世界、あたし知らない。