ちゃんと、わかってるよ。 みんながあたしと仲良くしたかったのは、権力や外見があるからだ、って。 だからみんなあたしの機嫌を取ろうとするし、優しくする。 それも、知っていた。 ―…だからこそ、期待なんか最初からしてなかったの。 “クラスで一番可愛い子” その立ち位置に満足していたし、見せかけの関係も心の中で割り切ってた。 それでも、いいと思っていたんだ。 ―…少なからず、 この時、までは。