思わず、鼻で笑ってあげたくなる。 だって、あたしがこの人と関わったのなんて、たかが数回だよ?業務連絡交わしただけだよ? それなのに、好きだなんて。 ―…結局、顔なんでしょう? 『…あたしのどこが好きなの?』 「えっ?」 『……あ。』 自分が口ずさんでいたことにハッとして、慌てて自分の口を抑える。 『ごめん、今のは違うの!』 なにやってんのよ、あたし。 これは今言う必要ないことじゃん。 頭で描いたシミュレーション通りに、告白を断ればいいでしょ? 何面倒くさいことしてるのよ、あたし。