だめだ。

まだ、頭がくらくらする。



「愛奈!」

『……。』



背中には、ほのかに尾崎センセーの手のひらが残ってる気がして。

まだそこだけが熱帯びてるような気がして。



もう1日経ったのに、未だセンセーの温もりにドキドキしているあたしは、色々な意味で少しヤバい。



「あーいーなっ」

『……。』

「汐留愛奈!」



バンっと、あたしの机が何者かに思いっきり叩かれた。

何事かと顔を見ると、…冴香。