「珈琲で正解だったろ?」 『…は?』 「汐留、この前甘い紅茶出したら、微妙な顔してたじゃん。 甘いのより、苦いのが好きなのかなって。」 これ、ココアじゃなくて、コーヒーだったんだ。 …なんて、その程度の驚きじゃない。 『……っ。』 ―…気づいていたわけ? あたし、あの時完璧だったのに。 紅茶やココアを好むような完璧な、“可愛いか弱い天然なアイナ”だったのに。 ―…この人、どこまで気づいてる?