赤い下着の主


「目的地に近付きました。案内を終了します」

 車に設置されたナビが、目的地周辺であることを知らせる。

 到着したのは見知らぬ住宅地だった。

 学校見学の帰りに、玉置からこっそり手渡されたメモ紙に書かれた住所。

「じゃ、またなー」

「がんばれよー」

 牧野の車が去ると、あたりは途端に静かになる。

 メモ紙を見ながら建物の見当を付け、エレベーターに乗り込み記載された部屋番号のドアの前に立つ。

 深呼吸して呼び鈴を鳴らすと、いつかのように2回チャイムが鳴った。