赤い下着の主


 鮮血のように真っ赤な、レース使いのショーツとブラジャー。

 うららかな春の日差しを浴びて、キラキラしながら風に揺れていた。

 もうその下着はなくなっているかもしれないが、次に見るときも、どうか同じくらい真っ赤な下着であって欲しいと思った。

 そしてそんなことを思ってしまう自分も当時と変わっていないなと、自嘲の笑いを浮かべた。

 思春期の終わりに差し掛かったと自覚し始めてから何年経っただろう。

 男はその時期に片足を残したまま、なかなか卒業することができない生き物なのだ。