赤い下着の主


 聞き捨てならない名前に、優はものすごいスピードで振り返った。

 しゃがんでいた優は、牧野と原田の背中のせいで、ミナミちゃんと呼ばれた女の姿を確認することができなかった。

「え? え? 先生、どうして受付に?」

「先生やってましたよねー?」

 二人の驚きの言葉で、声すら確認できない。

 優は今日の靴のチョイスをとことん悔やむ。

 ブーツなんて履いてくるんじゃなかった。

 そしてやっと立ち上がり、女の姿を確認する。

 カウンターに立っていたのは、紛れもなく玉置だった。

「先生……」

「梶原君」

 目と目が合うと、7年分の思いが目から溢れそうになってしまった。