赤い下着の主


 この時はまだ卒業の実感は湧いていなかったが、確実に近い未来へと思いを馳せる。

 今日この日を向かえれば、きっと何かが変わる。

 そう信じて、別れを嘆くよりはこのイベントを楽しもう。

 これからの出会いに大いに期待しよう。

 そして、しばらく考えることを避けてきた美奈実へのただならぬ思いにもちゃんと向き合おうと。

 優は信じて止まなかった。

 卒業したら、きっと変わる。

 一歩大人になれば、一歩近づける。

 例え彼女にとってはガキ過ぎる自分でも、生徒というしがらみを取り除けば、きっと真っ直ぐに向き合うことができる。