提案してきたのは、牧野だった。
「おー! いいね! 行こう行こう」
原田も当然乗ってくる。
玉置の名前が出てドキッとした優などお構いなしに
「でもミナミちゃん人気だからなー」
「きっと行列できてるだろうな」
などと話している。
自然と足は職員室へと向かう。
優も二人に引っ張られるようについていく。
俺は卒業したんだ。
先生と俺は、教師と生徒じゃなくなる。
だとすれば、ただの隣人として、何か期待できるだろうか……。
優の頭には、最後に一緒に帰ったときの玉置の姿が浮かんだ。
もう少しで職員室だ。
しかし、事態はそう上手くいかなかった。



