「で、結局その女の子は源氏好みに育ったの?」 「育ったみたいよ」 「ふーん、それでどうなったの?」 「一応、結婚した」 「一応?」 「そう。一番愛されたんだけど、結局正妻にはなれなかったから」 梶原は今までの流れを咀嚼するように考えを巡らせて、 「誘拐されて、誘拐犯に良いように育てられて、愛されてたのに正妻じゃないの?」 とまとめる。 「そう」 「メチャクチャじゃん」 美奈実は確かにね、と笑いながら、自分達の仲も充分メチャクチャだと思った。