美奈実は案内されるがまま梶原家の玄関へと入り込む。 梶原家は当然ながら梶原のにおいがする。 玄関には梶原が履いていると思われる、学校指定のローファーが揃えられている。 「まさるー! まさるー!」 梶原の母が階段から二階に向かって声をかける。 「なにー?」 と微かに返事が聞こえた。 「先生がいらっしゃってるわよー」 「はぁ?」 という声とほぼ同時に、部屋のドアが開く音がした。 ドタドタと階段を降りてきたのは、初めて見る部屋着の梶原だった。 「せ……先生」