赤い下着の主


 電車に乗ると、遠くに紅葉している木々が見えた。

 色彩から秋を感じる。

 そういえば、向かいに玉置が住んでいることを知ったのは真夏だった。

 これまでの3ヶ月、非常に早かった。

 卒業まではあと4ヶ月。

 きっとすぐに訪れる。

 卒業したら玉置との関係は何か変わるだろうか。

 最寄り駅で電車を降りて、いつもの道へと歩き出す。

 本屋にもコンビニにも玉置の姿は見えない。

 自宅にいるのだろうか。

 それとも出掛けているのだろうか。

 鍵を返すという口実で会えないだろうか。

 思いは無駄に空回る。