赤い下着の主


 高澤はあからさまにガッカリした声を出した。

 申し訳ない気持ちにもなるが、そんな押しに屈していては自らの身なんて守れない。

 そこに付け入る男は何人も見てきた。

 これは美女である美奈実なりの経験に基づいた護身法である。

「では、また明日学校で」

 美奈実が電話を切ろうとすると、高澤がそれを遮る。

「ちょ、ちょっと待ってください」

 何なのよ、この人。

 今まで何度か誘われてきたけれど、あからさまに断っているのに食い下がってきたことなんてなかった。

「何でしょう?」

「あの、玉置先生」

「はい」

「僕じゃダメですか?」