赤い下着の主


 自宅に入るなり、梶原は強引にかつ自然にキスをしてきた。

 心地良い唇の感触。

 じゃれ合ってベッドへと転がり込むと、美奈実はふと彼の異変に気付いた。

 服から漂ってくる、微かな甘い香り。

 これは恐らく、雑貨屋の香りだ。

 若い頃に嗅いだような懐かしい香り。

 女の子の香りだ。

 梶原は今日、きっと女の子と一緒にいた。

 良いじゃないの、高校生なんだから、デートしたって。

 私たち、付き合っているわけじゃないんだし。

 そう思うのに沸き立つ嫉妬心。

「今日、どこで何してたの?」

 誰といたの?

 その子と何したの?

 私にするようなことしたの?