優は今までに何とか作り上げてきた、有利に責めていく自分を簡単に崩壊させられてしまった。

 初めて味わう感覚に早くも降参しそうになる。

 何とか堪えるが言葉は簡単に紡ぎ出せない。

「ねえ、マジで、ダメだって」

 ちらりと玉置を見れば、ふふっと余裕の笑み。

 見なきゃよかった。

 可愛すぎて逆効果。

「じゃあ、イケば?」

 小悪魔の囁きが背中を押す。

 ああ、俺は幸せだ。

 優はそう思いながら玉置の手をぎゅっと握った。

 社会的地位なんて関係ない素晴らしきエロの世界。

 この部屋は細かく身分を分けられた学校とは別世界。