着衣のまま体を震わせた玉置は、上がった息を整えながら額の汗を拭った。

 ここでやっと脱がしにかかると、今日の下着は赤ではなく、黒だった。

「梶原君」

 玉置は玉置で優の服を脱がそうとしている。

 しかし動いている優は簡単に脱がされない。

「なに?」

 次の言葉に、優は思わず手を止めた。

「今度は私が……してあげる」

「え?」

 してあげるって、その、まさか。

 そんなこと、今まで誰にもさせたことないのに。

 ためらいのない玉置の動きに、優は何も出来なくなってしまった。

 形勢逆転だ。

「ちょっ……先生」

 心の準備が、まだなんです。