赤い下着の主


 おやつの時間も過ぎ、日が傾きかける時間。

「あー! 疲れた。ねぇ、どっかでゆっくりしよ~」

 自分の都合で散々歩き回った優香は、満足げに両腕を伸ばしながらそう言った。

「そうだな、どうする?」

 他人の都合で歩き回らされた優は優香の三倍は疲れていたが、男のメンツを守るためにそうとは言えない。

「うーん……あ、あそこは?」

 優香が指をさしたのは、俗にネットカフェともマンガ喫茶とも呼ばれるところだった。

「おー、いいんじゃない? 俺、最近入ってなかったなー」

 彼女の香りに腕を引かれるような気分で、優はその薄暗い建物へと入った。