赤い下着の主


 優は正直、目的もなく女と出歩くのが得意ではない。

 あっち行ったりこっち行ったり、まるで飼い犬のようにウロチョロするし、

「ねえ、どっちがいい?」

 なんて聞いておいて、

「こっち、かな」

 と素直に答えると

「えー、でもこっちも~」

 なんてまた悩み出すし。

 しかしそれをわかっていながら付き合ってしまうのは、下心があるからである。

 女の都合に振り回された見返りとして、男の事情を満たしてくれるひと時が……

「まさるくん! アイス食べよ~」

 あったりなかったり。

 そんなことを思っていると、優はふと玉置の顔が浮かんだ。

 思えば玉置の都合に振り回されたことなんてない。