優香はご機嫌な様子で、にっこり笑顔を優に向ける。 「いや、俺もさっき着いたとこだし」 「ほんと~?」 語尾を延ばす独特の話し方。 可愛らしいし隙だらけだし、大抵の男子高校生なら鼻の下を伸ばしてがっつくに違いない。 「じゃ、行こっか~」 彼女の合図で歩き出す。 どこに行くとも決めぬまま。 優はまるで子守りでもしているような気分で、大人しく彼女の横を歩いた。 「晴れてよかったね~」 「ああ、そうだね」 「ねぇねぇ、あの店、入ってもいい?」 「うん」