赤い下着の主


 風呂へ向かったはずの彼女は、再び数十秒と待たずに豪華絢爛なメールを返してくる。

「いってきまーす! あ、そうそう。こんどの土曜日、ヒマ?」

 行ってくるんじゃなかったのかよ!

 優は昼間とは別のため息をついた。

 このままメールを無視してしまうという方法もあるが、優しい性格が邪魔をしてそれを許さない。

 優しいと書いてまさるなのだ。

 次の土曜日。

 予定はない。

 しかし、これは紛れもなくデートのお誘い。

 今このような気持ちで別の女に会っていいのか。

 迷うくらいなら断ればいいのだが、優しい性格と下心がその誘いを無下にできない。