一瞬だけ。
ほんの一瞬だけ目で捉えた玉置は、若い男性教師と話をしているようだった。
彼女を呼んだのはどうやらあの男らしい。
たしか、英語教師の高澤といったか。
まさか高澤のやつ、先生を口説いてんじゃないだろうな。
なんていう勝手な独占欲が出てしまう。
優は目的地までの途中にいる彼らの傍を通ってやることにした。
ちょっと迂回することになるが、自然と玉置に自分を意識させるきっかけになるなら構わない。
ズンズン進み、用のない一年の担当教師の机の脇を抜け、二人のいるスペースをスルリ。
これ見よがしに玉置の顔を見ると、玉置も優に視線を送っていた。



