人心は、木漏れ日に似る

海里が1階へと階段を降りていると、


「海里君!」


荘田ほのみが、上階から駆け降りて来た。

海里が立ち止まってそれを眺めていると、荘田ほのみはむっとしたように、手にした懐中電灯で、進行方向を指し示す。


「早く!
行くよ、海里君」


せかすように懐中電灯を振るほのみ。

何だ、と海里は思う。
2人揃わないと出発できないのだから、今待とうが玄関で待とうが同じだ。


眉間にしわすら寄せかねない、不機嫌な様子のほのみに、海里は、一応背を向けて、尋ねる。

「どうしたんだよ、お前」