海里が顔を上げると、川岸に立っていたほのみと目が合った。 ほのみは、海里の顔を見ると、ほんの少し、目元を緩めた。 その目に応えるように、海里は声を上げた。 「川、渡るか」 振り返って、もう一度。 「向こう岸に」