人心は、木漏れ日に似る

森を右手に見ながら歩き続ける。

ゆるい右カーブの先、木々の隙間に白い建物が見えた。

「多分、ここがポイント」

海里が言うと、サワが身を乗り出す。

「えぇ?
なんか古い」

全体像を現した次のポイントは、黄ばんだ廃屋だった。