人心は、木漏れ日に似る

班員は6人だが、地図は1枚。

5人が地図を囲めば、それで視界はおおわれる。

海里は、5人の人だかりから一歩退いて、周囲の様子を見ていた。

「近いポイントって、どこさー。

ここ川あるじゃん?
渡れるの?ここ」

サワが高い声を出す。

「てか、他の班についてけばよくね」

将樹は、やはり適当だ。

人だかりは、そんな会話を続けている。