人心は、木漏れ日に似る

自分も、と海里は思う。

自分も、あの班員達と同類だ。

後ろに引っ込み、面倒ごとは地図を持つ者に任せる。


それでいいと思っていた。

でも、と海里はこぶしを握り締める。


「冬乃ちゃん、けがとかしてないかな……。

私、それが心配で」

「そうね、それが心配よね」


それはこんなにも、残酷で、恥ずかしいことだったのだ。