私に心臓を提供してくれた女の子。
そして受け入れてくれたその家族。

私をサポートしてくれた先生や看護師達。

生まれてから今まで迷惑ばかりかけてしまった
お母さん、お父さん、カズキ。


最後にずっと心の支えになってくれたシン。



───ドクン、ドクン。

私は自分の胸に手を当てた。手から伝わる鼓動はとても穏やかで暖かい。


悩む事もある、苦しい事もある。
それでも別にいいじゃない。

ただ生きてるだけで、

生きてるだけでそれはすごく幸せな事の。


『シン見ててね。私、精一杯生きるから。
それでいつか………』


いつか、笑顔で君に会えるその日まで。


───ドクン、ドクン、ドクン。


私の心臓、マイハート。

今日を生きる音がした。




【「My Heart―恋しくて空―」 END】