お母さんが仕事に向かった後、私はすぐにシンの部屋にへと行った。302号室が見えてきた辺りで誰かが帰っていく後ろ姿が見えた。


……………シンのお母さん?


あれからシンのお母さんと会っていないけど多分シンの病室には来てくれてると思う。

だって殺風景だったシンの部屋が明るくなったから。それに本の数も増えてるし。


病室の扉を開けるとシンが暖かそうなセーターを着ていた。もしかしてお母さんからかな。


『マイ、今日診察したら先生がもう出歩いてもいいって!一日中ベッドの上だと体が痛くて』


シンは嬉しそうに体を動かしている。


あれ?なんかシン背が伸びた?それに手足も大きくなってる気がする。

暫く座ってる姿しか見てなかったから気付かなかった。



『ねぇ、マイ屋上に行こうよ。久しぶりに外の空気が吸いたい』


シンはそう言って私の手を引っ張った。


『でも今日寒いよ?』

12月になってから急に気温は下がり始めた。
ロビーや休憩室には電気ヒーターが置かれているし。


『………だめ?』


もう、そんな顔されて言われたら断れないじゃん。まぁシンはセーターを着てるし少しだけなら大丈夫かな。