最初はもちろん戸惑った。
だって普通こんなことを言えば、大抵の人は引くだろうから。
でも奈里ちゃんは俺が自殺願望を口にしてもそのまま友達でいてくれた。
いつも死にたいと話すたび、明日は奈里ちゃんが遊びに来なくなるんじゃないかと不安になる。
だけどそれでも止められない。
死ぬのが怖い?
いいや、怖くない。
死にたくないと思う?
いいや、今すぐにでも殺してほしいとさえ思う。
自問自答を繰り返すたび、俺には似合わない嘲笑がこぼれる。
多分クラスの友達はこんな俺を見たら驚くんだろう。
…奈里ちゃんだけなんだよ、こんな俺を知ってるのは。