(一) 立宮神社の巫女、御巫依子(みかんなぎ・よりこ)の夢は、全ての妖怪とお友達になることだった。 実際に、その人柄と強さから、立宮神社に訪れる妖怪は少なくない。 紅葉散る時期、神社の光景としては風物詩たる中、巫女服に赤いリボンをつけた依子が竹箒で落ち葉を掃いていた。 ざり、ざり、と規則的な音を立てて集めた落ち葉。 「やっぱ、焼き芋よね」 てんこ盛りたる落ち葉の使い道はこれしかないと、早速依子は芋を持参し。