朝、目覚めると世界が変わっていた。
気がしただけかもしれないけれど。たぶん、きっと、ほんの少しだけ。だけどぼくにとっては大きい何か。
窓の外は良い天気だった。

体を起こして、小さく背伸びをする。コキ、と小さく骨が鳴る。
体のだるさはすっかり消えていた。まるで昨日のあの苦痛が嘘みたいだ。熱もないし、寒気もない。それどころかやけにすっきりしている。ぼくにしてはとてもめずらしく、お腹も少し空いていた。
薬が効いたのだろうか。それとも昨日あんなに泣いたからだろうか。

「…汗が気持ち悪…」

朝食の時間までまだ少しある。シャワーを浴びてこよう。できればベッドのシーツも変えたい。

そして今日は晃良兄さんが呼びにくる前に、待ってみよう。晃良兄さんが、いつもどんな顔してぼくを呼びにくるのかを。

ぼくはちゃんと、知らなきゃいけない。