「ん?」 短く返事をすると、背後から腕が伸びてきた。 包まれると、首もとに甘い感覚が走る。 静かな部屋に、ちゅ、ちゅ、と湿っぽい音が響く。 「好き」 口の動きだけでレイヤが囁いた。 耳からゾクゾク全身に巡る。 「知ってる」 何度も聞いた言葉だ。 「どうしてお前は俺のこと好きにならねーの?」 「アホか。好きな人が自分を好きやとは限らんやろ」 どこまで自己中なの。 ナルシストの気はあるけれど、そんな考えに至ってしまうくらい、モテてきたの? 「俺を好きになれよ」