ビルが全くなく、遠くには様々な緑が彩る山が見える。


空は薄い青が広がり、アクセントに白い雲が漂う。



のどかな田園風景……とまではいかないけれど、田舎の分類には入るようなトコ。



地元もそんなに栄えていたわけじゃないけど、ここよりは店とかあったと思う。






でも、そんな田舎だからこそいいんだ。



遠い場所。

しかも田舎。

ここまでそろえば昔馴染みに会う事なんてないだろうから。



「うん、一人暮らしも出来るし、来て良かった!」


そう一人ごちながら、あたしは学校に向かっていた。