その後いったん教室に行き、入学式を終えた。



その間あたしは、まるで珍獣でも見るかのような視線にさらされていた。





入学式が終わると、とりあえず自己紹介が始まる。



とはいえ、高校にもなって真面目に自己紹介するやつなんかいない。


皆面倒くさそうに名前を言って、ヨロシクと付け加えただけだった。




ちなみにあたしは。



「日下部 理菜です。リィナって呼んで下さい。遠くから来たのでここら辺のことわかりません。皆、色々教えて下さいね」


出来る限り可愛く言ったつもりだ。




いくら不良が多くても、普通の生徒だっているはずだ。



女友達がダメになった以上、もう恋愛にかけるしかない。