『溜??』


よく見ると、溜の手には


携帯電話が握られていた。


その手は、小さく震えていた。


『溜』


あたしは、溜に近づき


溜の手をあたしの手で


そっと包み込んだ。


溜、大丈夫だよ。


あたしが守るから。