「だいたいねぇ~記憶喪失でもなきゃー 覚えるでしょ!それに・・・」


姉は何かいいかけたが あたしは記憶喪失と言う言葉に引っ掛かった


「記憶喪失?まさかぁ~」


「そのまさかかもよぉ~ そうでないと会社を辞めるなんて考えられないもん」


「そーよね…ねえちゃんと別れてまで旅行代理店勤務を選んだんだからね」


「まぁー それは・・・」


「明日からあたしは知らないふりをすればいいのね」


「かもね」


なんて 完全に姉妹で記憶喪失と決めつけていた