それはたった一瞬の、



「よもぎちゃんの…っバカ!」

気付けば叫んでいた。
落ち込んでいる人に対してなんてひどい言葉、と自分でも思う。

でも思ったことがそのままぼろぼろこぼれて止まらない。

「バカ!バッカじゃないの!?」


周りで見守っていたみんながぽかんと口を開ける。

「救われるわけがない」

あなたを殺したって、灰色の空の根源が無くなったって。

私たちの心に青い空は映らない。


映ったとしても、それはもはや青空ではないだろう。