「わかるだろう?藍火なら、閉じたままの扉が開けるはずだ」 突き放すような謎めいた冷たい言葉と視線を残して、彼は悠然と去っていった。 胸の奥深くまで凍らされてしまったように動けなくて、私はのろのろと壁伝いに進んでいく。 「知りたく…なかったなぁ…」 こんな事実、こんな苦痛、こんな現実。 だけど青い空を見るために、みんなの願いを叶えるために。 この痛みは、前進の糧になるのかな。