釧奈だけでなくみんなが交互に出入りしてきて、熱が下がるまでの生活はとても賑やかなものだった。 家にいる時とは比べ物にならないほど…。 『ケホン、ケホッ』 静かな室内に響く、咳の音。 苦しい時もしんどい時も、いつも独りぼっちだった。 母さんがいてくれたら何か変わっただろうか。 父さんがいない家でそんなことを思うたび、情けなさに胸が震えた。 なんて弱いんだろうと自己嫌悪に陥るしかなかった。 それに比べたらこの状況はうれしいものだ。