夜をすり抜けて


だけど、樹は…?


どうしても訊きたい
でも、どうしても訊けない言葉が
喉元につかえていた。



ねぇ樹


あのときわたしが叫ばなかったら
樹はブレーキを踏まなかったの?




その答えも、涙の理由も


こんなわたしが気安く訊いてはいけない気がして…




わたしはただ


黙ってその笑顔を見ていたんだよ。