夜をすり抜けて


「遊んで…浮気して振られちゃったの?」


「元カノ?」


「うん」


何気に訊いたけど、本当はドキドキしていた。


「“ぽい”だけで別に俺遊んでないから」


樹はちょっとムッとする。



「じゃあ逆? 浮気されちゃったとか?」


「何だよ? えらく突っ込むんだな」



う、マジでそれ。


普段ならこんなデリケートな問題、詮索したりはしないよ。


ましてや会ったばっかの人なのに。


でも、何でかな?


樹はあの綺麗な人とどうして別れたのか…
わたし、知りたかったんだ。





「俺には人生を任せられないんだと」


「え?」


「マジでそう言われた」


独り言みたいにポツンと樹は言った。