「そうだ、ダッシュボードに姉貴の子供たちの写真があるから、それを飾ってさりげなく背景に入れとこう。マイホームパパだと安心だろ? 真琴、写真探せ」
なんて樹は後ろ向きのまま言った。
目の前の小物入れのふたを開けると、車検証やなんかの書類の間に写真が二枚出てきたよ。
一枚は小さな女の子と男の子の写真。
可愛い! まだ幼稚園にも上がっていない感じ。
そしてもう一枚には―
樹と、男の人と女の人が三人で笑っていた。
トラックが写ってるから仕事仲間かな?
樹とその男の人はめちゃ楽しそうに笑っていて
樹の腕は……女の人の肩を抱いていた。
髪の長いとても綺麗な女性―――。
ギュッとつかんだ樹の指先が食い込み、その人の服の肩の辺りにしわが寄っていて、それは樹のその人への想いの強さを表しているようで
…何だか胸が、トクンと鳴った。



