う、うっそぉ―――っ!! 一瞬、ヒロミたちの意地悪な笑顔が浮かんだ。 でもすぐにエンジンがかかりトラックが動き出したので、車に戻った運転手が確認もせずに荷台の扉を閉めたのだとわかった。 「ちょっ、ちょっと待ってよ!」 大声で叫んで運転手に知らせようとしたんだけれど、運転席との間には段ボール箱がぎっしりと積み上げられていて、コンテナの壁を叩くことさえ出来なかった。 え、どうしよう…? そう考えている間にもトラックは快調に走り出し、ぐんぐんとスピードを上げていく。