夜をすり抜けて


「えーと、途中で眠たくなるから先に距離を稼ぎたいんだ。

今からコンビニで何か買って食って、それでつなぎながら走れるとこまで走っちゃって、あとでサービスエリアでがっつり食う。

それでいい?」


引率の先生みたいに樹が行程を発表した。


「はーいっ!!」


「んじゃ、よろしく」


あはは…そうそう、わたしってこんなふうに、はしゃいだり笑ったりするやつだった。


ずっと、忘れてたな…。




「樹、携帯借りていい? お母さんに写メ送りたいんだけど」


「お、そこらで充電してんだろ?」


車のシガーソケットからのびるコードにつなげた樹の携帯が運転席の横に置いてあり、それをそっと手に取る。


カメラは…と。