先生を好きになる。 …きっとそれは、こういうことだったんだと思う。 「…優、美優!」 真っ暗な視界の中、微かに耳に響くものを感じて。 うっすらとした思考のまま、赴きに沿って目を開けたら。 …先生が、2人いた。 『……っ』 そんな、バカな。 先生は1人だし、アメーバじゃないんだから、先生が2人いるとかあり得ない。 曖昧な思考の中、なんとか見つけた誤りに、慌てて身体を起こす。